2015/06/24

【特集】クロスしあう北欧デザイン ― インテリア ライフスタイル(前編)

クロスして、プラスして、つながる
「インテリア ライフスタイル」(前編)
アトリウム特別企画「Curation Store」と、
西2ホール1階の「Nordic Lifestyle」で
出逢ったデザインたち。



2015年6月10日(水)から3日間、東京ビッグサイト西ホール全館にて、国際インテリア見本市「インテリア ライフスタイル」が開催されました。なんと3日間で、過去最高記録となる28119名の来場者があったそうです。

今年の「インテリア ライフスタイル」の目玉の一つといえば、アトリウム特別企画「Curation store」。笑顔を誘う明るいイエローに落ち着いたグレー、そしてホワイトを使い、スタイリッシュかつ、どこか温もりを感じる空間づくりは設計事務所ima(イマ)によるもの。プラスサインを描いたような会場のデザインについて、imaの小林恭さんと小林マナさんはこう話しています。

「“Curation”が、モノを収集し、編集することで価値を加える(プラスする)意味である事をふまえたからです。出展製品は、ポップなもの、デザインが尖っているもの、どこか懐かしいもの、用途がユーザーに任されているものなどを集めました。また、普通なら出展者には大きなメリットとなる多面解放は行なわず、空間を閉じ、来場者が美術館さながらに各出展者に集中できるような工夫をしました。そうすることで、逆に出展者を見落とすことがないと思ったからです。あえてスタイリングはせず、来場者の中にある“キュレーター”の感性に訴えるような内容にしようと思いました。」

なるほど、確かに各出展者に集中できたことで、ブースに出品されているものや人と距離が近く感じて、話に発展しやすいというメリットも生まれていたような!

今年の「インテリア ライフスタイル」は、前編・後編と、2回にわけてお届けします。前編は、アトリウム特別企画「Curation Store」ゾーンと、西2ホール1階の「Nordic Lifestyle」ゾーンで、北欧区が出逢ったデザインたちを、写真多めで紹介します。

まず、「Nordic Lifestyle」ゾーンに入ると、何やら後ろのほうからザワザワとした声が・・・。

   
 
ムーミン登場!ムーミングッズが集まったブースで、ムーミンと一緒に写真が撮れるということで、大勢の方が集まってきました。さすがはムーミン。会場を盛り上げていました。

こちらは、日本上陸で話題になったフィンレイソン。今回は、フィンレイソンとコラボしている日本メーカーのブースでもフィンレイソンが紹介されていたため、フィンレイソンのロゴをあちこちで見かけました。このパンダ柄もますます人気。



新作のTaimiの柄を使ったバッグコレクション、ステーショナリーなども。
そしてフィンレイソンといえば、春に来日されていたライナ・コスケラさん。ライナさんデザインの象柄「エレファンティ」のラインナップも披露されていました。

    
   
なんでも、フィンレイソンにはまだまだ、商品化されていないお宝デザインがたっぷりとあるとか。今後、まだお目見えしていない、素敵なヴィンテージデザインが登場するかも?!

   
やさしい色調とデザインが目を引く、
人気の「カウニステ(フィンランド)」。 
パステル調がキュートなテーブルウェアシリーズは、
Aspegren Denmark(デンマーク)のもの。

「Curation store」では、テキスタイルメーカー「ラプアン カンクリ」(フィンランド)のブースへ。ラプアン カンクリのテキスタイルの印象といえば、ウール地の分厚いブランケットだったのですが、今回はウォッシュドリネンという、ニッポンの暑い夏を快適に過ごせそうなリネン素材が登場。



シャツなど洋服ではなじみのあるリネン。それを暮らしの中で使ってみると、意外や意外、良いことが多いことに気づきます。たとえば、お天気が悪く、乾きが気になる日でも、リネンならサッと乾くうえ、ウォッシュドリネンはとても柔らかいのも特徴的。暮らしの中に取り入れたくなるリネンがずらり。

カメラの前でビシっと決めてくださったのは陶芸作家の鹿児島睦さん(日本)。鹿児島さんも、ラプアン カンクリのテキスタイルデザインを手がけています。手がけた陶芸作品は入手困難とも言われ、大変な人気を誇っています。



鹿児島さんの描いた図案を取り出して、それがテキスタイルだったり、立体になったり。「いったん自分の手からデザインが離れたら、次に作る人たちが楽しいと思ってくれるのが一番嬉しいですね」と鹿児島さん。

鈴木マサルさんのオリジナルブランド「オッタイピイヌ」(日本)。
会場に到着するとすぐに見えるのが鈴木さんのブースでした。140×220cmの巨大テキスタイルは大迫力。

   
ヨハンナ・グリクセン(フィンランド)  ミナ・ペルホネン(日本) 

最後に北欧区が見つけたのは、Design House Stockholm(スウェーデン)。
Design House Stockholmは、限定されたラインナップのみ日本に入っていましたが、このたび代理店が変わり、今後幅広いジャンルのプロダクトが取り扱われるようです。

中でも北欧区が気になったのはこちら。スウェーデンの絵本作家エルサ・ベスコフ(1874-1953)が描いた愛らしいキャラクターがモチーフとなったマグカップやボウル、トレイ、ペーパーナプキン。キャベツのドレスをまとった「Mrs Cabbage」がなんともかわいい・・・。

    
このシリーズの中の、「タンポポ」のラインナップのみ、商品金額の10%がSwedish Childhood Cancer Foundationに寄付されるとのこと。購入すると自動的に寄付ができる仕組みになっています。

Design House Stockholmでは、カトラリーやテーブルウェア、ガラスウェアといったキッチンアイテムから、照明、家具、デザイン小物、寝具など、幅広く、今後の日本での展開が楽しみ。

後編は、来日したフィンランドのテキスタイルメーカー「ラプアン カンクリ」オーナー夫妻のインタビューの模様をお届けします。お楽しみに!


インテリア ライフスタイル
会期:2015年6月10日(水)~12日(金)
会場:東京ビッグサイト西ホール全館
http://www.interior-lifestyle.com/

参考記事:
【特集】鈴木マサルのテキスタイル 傘とラグとタオルと(5/24迄)
【特集】フィンレイソンの人気柄「エレファンティ」のデザイナー、ライナ・コスケラさんインタビュー!
【特集】過去・現在・未来をつなぐ北欧デザイン@ IFFT/インテリア ライフスタイル リビング 
【特集】日本上陸!フィンランドの老舗テキスタイルブランド「フィンレイソン(Finlayson)」 
インテリア ライフスタイルに最新北欧デザイン集結!日本上陸のフィンランド老舗ブランドとは?

このページの先頭へ